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しんさん。
あなたが突然逝ってしまっていつの間にか半月もたちました。 心の整理が付いたのか、まだ受け入れられていないのか ここのところは悲しくもなんともなく、 今日もいつものように仕事をして、締め切りに追われていました。 ふと、しんさんから最近聞いていた、 あるお店のロゴデザインのこと思い出して、 「しんさんに連絡しなくちゃな」 なんて普通に考えてしまって、自分でも驚いてしまいましたよ。 私はケンブリッジの森に住み込みで7年勤めていたけれど 迷惑ばっかりでしたね。 迷惑しかかけてませんでしたね。 アンティークの家具壊したり、大正ガラス割ったり、 塗装したての壁によりかかったり・・・。 愛犬のエフが体調を崩して、しんさん一家が留守だから 留守番してた私がキャラバンにエフを乗せて病院に連れていった時、 「よくやった!ユカシえらい!」って ほめられたのそれだけでしたね。 それのみ。 しんさんケンブリッジの森に私を入れた時に、言ってましたね 「周りのみんなから、ユカシはやめたほうがいいって言われたんだよ、 でも俺は、なんだか分からないがお前を入れようと思った。 バカとナントカは紙一重だって言うけど、今のお前がバカなのか、ナントカなのかわからない。 ユカシ、俺に後悔をさせないでくれ!」 なんというモチベーションの下がる言葉。 新米スタッフに対してかける言葉ではないです。 微妙な顔して、わたし 「がんばります・・・」って言ったと思う。 その後、迷惑をかけ倒して、存分にバカを発揮。 しんさんにはもちろん、周りのスタッフ、 ケンブリッジに関わっている方々にまですみずみまで迷惑をかけた。 最後は絶対辞めろなんて言わなかったしんさんが 「お前なんてもういらねえよ!辞めちまえ!」 で、絶対辞めますなんて言わなかった私が土下座、号泣で 「辞めさせてください!もうしんさんの事わかりません!」 なんて、解雇宣言、辞職宣言。 あのころのことを振り返ってしんさんと話すときは お互い無遠慮で、俺は 余計なことまでお前にたいしてイラついててたぶん理不尽なこともあったよなー。 なんていってましたね。 そもそも、そこまでイラつかせた私が 悪いんですよ、しんさん。 わたし、しんさんに相当なストレスかけてましたね。 ケンブリッジの森を退職して、富士に帰ったときに しばらくして親しい雑貨屋さんで、 ユカシちゃんの個展をやらないかって誘ってもらったのが初めての個展。 しんさんに報告しなければ個展は告知できないって思ったので わたししんさんに一番初めに展示のお知らせを送った。 「拝啓 藤原慎一郎 様」なんていう、ぎょうぎょうしい手紙。 返事は無かった。 しんさんはいつもそうでしたね。 OKならば、返事は無し。 何か問題があれば、返事がくる。 その時は勝手にOKと解釈して、展示を始めました。 その後も何回か開催した展示で同じことを繰り返したけれど、返事は無かったですね。 4回目の展示のお知らせを送った辺りで 電話が鳴って携帯の画面に見た久しぶりの 「しんさん」の文字。 声を聞くのは1年ぶりだったから 手が震えて、心臓がバクバクしていた。 こわかったんですよ、あの時。 本当に怖かった・・・・!!! もしもし・・・と言ったら 「よう、先生。いそがしそうじゃねーかよ。」 という案の定、恐ろしい声が聞こえて 「こ!!!! こわい!!!」 と声を上げてしまったけれど それはしんさんなりの許しの合図だったはずだから 私はバクバクした心臓を抑えながらも 涙がでるほどうれしかった。 しんさん。 しんさんは、そういう人。 優しい言葉とか、ほめる言葉とかそういうのは 言わないけれど、そういうやさしさを行動で示してくれる人なんですよね。 怒鳴られても、けなされても、 私があなたの背中を追って 迷ったときに必ずあなたの言葉を思い出して 道しるべにしたのは、 あなたからの大きな愛情を感じていたからです。 ケンブリッジの森をやめても気持ちはどこまででも付いていくつもりでした。 こんなこともありましたね。 静岡のDen Billさんの壁を描く仕事を頂いたとき。 2階の店舗が入るまでの工事中の仮囲い よくよく聞いたら しんさんがNTTの偉い方に掛け合って下さったんだそう。 私一人では到底いただける仕事ではない。 でもただではすまない!落とし穴が待っていた! さすが藤原慎一郎からのお題!! 突然電話がかかってきて、 「20メートルぐらいの石膏ボードの壁に2日で絵描ける??」 まるで一休さんに出てくる将軍様のよう!!! 「これ、一休!屏風の中のトラを捕まえてみせよ。」と似てる。 私は頭をフル回転させて、ポクポクポク、チーン!! 「色入れないでサインペンみたいな塗料で線でガンガン描いて行く感じならいけます! 20メートルなら、1日あればいける!」 しかし、しんさん 当日行ってみたら、びっくりでしたよ!!!! 20メートルですよ、それは間違ってない。 でも壁が廊下の両側にあるじゃないですか!!!!!! 40メートルですよ!!!! 倍!!! さすがのスパルタ!! 本当に将軍様に見えましたもん。 で、オープン前のだーーれもいないデンビルの廊下に しんさんと2人きり・・・。 言われた言葉は 「できる?」 「できますよ!やりますよ!」 もうこうなったらできなきゃだめ! 藤原のスパルタ塾の賜物見せてやろうじゃないかって感じ。 救いは2日期限があったこと。 しかし、間に合わなければ大変なことになる。 こっちが気合入れて描き出そうとしたら、 後ろで聞こえる陽気な音楽・・・。 なんだと思って振り返ったら、しんさんが TRFの EASY DO DANCEにのせて踊っているじゃないですか!!! 「いーじーどぅだーーんす!フゥーーーッ!! いーじーどぅだーーんす!フゥフゥーーーッ!!」 「ユカシー!ヤケおこすなよー!」 なんて言ってるし!!! 当時流行ってたダンスエクササイズをやってましたね。 全力で。 「どっか行っててくださいよ!!!!」 なんて私が怒ったら、 「じゃ、次の現場行ってくるからな~!」なんていっていなくなりましたね。 考えてみたら、そうやって 私の緊張をほぐしていたんでしょうね。 いつも言ってましたね。 しんさんのデザインした店舗の壁に絵を入れるとき 「お前の緊張して固くなった線の感じすぐ分かる。緊張すんなよ!」って。 ばれるんですよね・・・しんさんには。 外側ではふざけてるくせに、いつもシッカリ見られてる。 絵を描き終わっても、ほめてもくれない。 だけど、しんさんは 次の仕事を下さるんですよね。 そういう風にしてヨシ!のサインをくれるんですよね。 あなたの仕事を見続けて17年がたっていました。 プレゼンの仕方も、 お客様とのコミュニケーションのとり方も 義理を通すそのまっすぐな態度も 今の私が絵の仕事をしていく上で、 しんさんが 口ではなく背中で教えてくれたこと。 私はそれしか見てこなかった。 だからいつもしんさんが私の道しるべだったんです。 迷ったとき、悩んだとき あのひとならどうするか? を考えたらおのずと答えが出ました。 だから自分の仕事の上でも反対の意見が出たときも、自信を持って 相手に分かるように、 まっすぐに自分の意思を伝えることができました。 今一番何が大事かが明確だった。 しんさん、 しんさんはなんだか 魔法のようにいなくなってしまってしまいましたね。 わたしにとっての新しい試練でしょうか? 今回のはスパルタすぎますよ。 でも、今までしんさんの言うこと、やること 全て意味のあることでしたね。 しんさんがいなくなって、わたし本当に精神面でも独立しなければいけないことに なってしまったんですね。 大丈夫。 しんさん、 わたししんさんから教えてもらったこと いっぱい心の中に詰め込んであります。 その引き出しを開けてこれからうんとがんばるので もしいつか会えるときがきたならば、 おばあになった私の顔をけなしながら、 今までいっぱい描いたねって 次は褒めてくださいね。 私はまだまだ描き続けますよ。 へこたれませんから! ケンブリッジの森の一番できの悪い弟子 サノユカシより。
by zetton5468
| 2015-07-01 22:54
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